インタビュー
「株式会社MURATA」

今回は、茨城県水戸市で専門工事業から総合建設業への展開を進めておられる、
株式会社MURATAの村田社長にお話を伺いします。
株式会社MURATAは、本社・本社工場で建築板金事業、水戸営業所でリフォーム事業を展開され、
新規事業として、動画による職人育成事業GATENマニュアル、健康経営支援事業ベネフィットドクター、
などを展開されています。

代表取締役 村田 豊

MURATAの歴史と概要

各種各方面でチャレンジを続けておられますが、まず、MURATAの歴史と概要を教えていただけますでしょうか。

 はい。私は16歳の時にこの建築板金業で働き始めました。若い頃から、誰にも負けたくない、先輩に負けたくない気持ちがあって、そのうち若頭となり、私なりに一生懸命やっていたのですが、29歳の時に働いていた板金屋さんが倒産をしてしまって、そのきっかけで独立をしました。

 独立した時は、そこにいた職人さん一人と私の弟と3人で村田工業という個人事業主の会社を立ち上げて、約4年ぐらいで株式会社MURATAという法人格を立ち上げて今に至ります。

そうすると社長は初代なわけですね。この業界では比較的珍しいなと思うのですが、そういうチャレンジをすることに至ったターニングポイントのようなものがあったのでしょうか。

 ターニングポイントというわけではないんですけれど、若いころは独立願望は全然なくて、ただ、俺はビックになってやると言って独立していく先輩が多かったので、勤めていた後半のほうでは少しずつ、そのうち独立もしてみたいな、将来的には独立するのかな、といった意識が芽生えてきました。

 その当時は、いろいろご縁があって、板金工業組合に所属するようになって、青年部に属するようになって、色々な勉強をさせてもらっていました。
最終的には全日本板金工業組合連合会青年部の部長をやらせてもらえるようになったのですが、その時にいろんな先輩から教わった、しっかりとした会社作りというものが、今振り返っても良かったのと同時に、業界として何かもっと活性化が必要だな、という風に思うようになってきました。

そのとき受けたご恩を、勉強してきたことを、これから次の世代に返していくという思いですね。

 そうですね。どこまでできるか分かりませんが、
できる限り業界に対して恩返しというか、当時、私のために色々応援をしてくれたことを返していくという感じでしょうか。みんなが悩んでること、困ってることに対して、私ができることを伝えて、徐々に根付いていけば良いなと思っています。

その中で、今後について、社長ご自身でもそうですし、従業員さんに対して、ここは忘れてはいけない、こういうことは大切にしていこう、と考えていらっしゃることはありますか。

 自分に対しては、やはり会社のトップ(社長)として、しっかりとした気持ちとか、自分が行くべき方向性とかは、忘れずにいたいですね。
例えば、色んな壁にもぶち当たりますが、絶対乗り越える精神力、負けられないっていう気持ちでやることは日々思ってます。
従業員対しては、彼らにも家族があって家庭がありますので、彼らの将来というものを一緒に考えてあげられるような会社作りをするということは、忘れてはいけないと思っています。そこにプラスアルファとして、私が経験してきたことを彼らや、業界にも発信ができたらと思っています。

 なぜそういう風に考えるようになったかというと、やはり色々な役をやらせてもらった時に、横のつながりがすごく大事だと思ったんです。誰しもそういう団体に入ったら、横のつながりって大事だよねって言うんですけど、私の場合はそれにプラスして、情報量がダントツに違うなと感じたんですよね。

 私に入ってくる情報量で言えば、先輩からもそうですし、業界の方から、メーカーさんとか、マドックさんから教えてもらうこともそうですし。
色んな団体に入っているとそういう情報量が全然違うので、それをみんなにも発信していきたい。

 私もそうでしたけど、個人事業主の頃、最初の頃は仕事をやるのは楽しかったけれど、いま課せられた役割をこなしていく事しかできなかったので、今度はそういう人たちにこちらから色んな情報を発信してあげれば、将来どういう風な生活をしていて、どういう風な未来を迎えるのか。
そういったことを計画的に考えたがるような体とか頭とかですね。それをすごく大切にしています。

そういうところが、株式会社MURATAの理念である従業員の安全安心健康、そしてチャレンジする企業というところに繋がっているわけですね。

皆さん安心して安全で健康に働いていらっしゃいますか。

 そうですね。色々始めたばかりで、まだここ数年の話ですが、課題はいっぱいあります。 ただ、自分だけがその課題を乗り越えるのではなくて、みんなで乗り越えようという風な、チームワークというか団結はあるのかなと感じてますね

まさにこの前のマネジメントレビューの中で、1年間を通じて事故の報告がなかったことが素晴らしいなと思ったのですが、何か日々気をつけていらっしゃることとかあるのでしょうか。

 うちの担当者は、現場管理者と職長という立場で動いているのですが、やはりしっかりと意識付けしていくことは日々取り組んでいます。 ある程度こなしてくると「これいいか」とか「このぐらい大丈夫だよね」みたいなところが出てきやすくなってしまうんですけど、それを一方で「いやいやまてよ」って思える感覚が根付いていたら、現場でも危険予知をしっかりやって、いっしょにいる職員にも周知をしてもらえると思うんです。

これからもご安全に、というのは簡単な言葉ではありませんね。

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