インタビュー
「株式会社 オガサ製工」

代表取締役 小笠原 孝彦

評価制度を導入しようとおもったきっかけ

もう一つ、マネジメントの仕組みの中で特徴的な、評価制度を導入をされていると思うのですが、そもそもそういう評価制度をこの会社に入れてみようかな、と思われた何かきっかけがあられたのでしょうか?

 もともと評価なんて好きじゃないんですよね。人が人を評価するなんて。 私も社長という肩書きだけで、そんな人を評価するような偉い人間でもありませんし、何か特別な教育を受けてるとか訓練を受けているわけじゃないんで、評価するというのは嫌なんですけど。
やっぱり人っていうものは、自分がどの立ち位置にいて、成長の過程において、会社から何を求められてるのか、何を期待されてるのか、ということは黙っていても分からないと思うんです。何かこう見えるものがないと。現状も分からなかったら、その向かう先である目標も設定できないんじゃないかな、ということで評価制度を導入しています。

 それぞれの経験とか、向かいたいポジションとかに合わせて、だったら君は今こういうポジションですから、こういうことを会社は求めていて、お客様にもこういうサービスをしてもらいたい、こういう技術を提供してもらいたい、とかね。
ヒアリングをしながら、自分の方向はこういう方向だったな、ということを決めてあった方が、日々仕事をしていても、何かをこなすだけの仕事ではなく、今はまだ難しいけど、半年後一年後にはこうなっていたい、という、そういった何か目標の指数になるんじゃないかなと考えています。

 そういう狙いであれば、評価システムという仕組みがあった方が逆に良いだろうし、私自身がそういう目に見えるものがあった方が、闇雲にやるよりも目標を設定しやすいんじゃないかなっていうのもありましたね。 ですから、評価システムって、初めだけ聞くとちょっと堅苦しいんですけど、自分の成長をしっかりと目標を立ててもらいたい、という思いで評価システムを入れたんです

一般的に評価制度と聞いて想い浮かべる、AだBだとか、70点だ55点だとか、そういうイメージではなくて、皆さんがいま立っているところはここなんだよと、そして、向かうべき先はここなんだよと、そういう道しるべのための評価制度というイメージですね。

確かに、今年も高校を卒業したての子たちが何名か入られましたけど、昨日まで学生だった子たちが、今できることを彼らなりに頑張っておられますね。
どこに向かって、何をどう頑張ればいいのか、おそらく分からないまま社会に出てこられたでしょうから、そういう道しるべというものがあった方が、絶対にやりがいにもなると思いますし。
場合によっては、いや、ちょっと自分の目指すべき方向と違うな、という方がいらっしゃれば、早くにそこを気付いて違う道を選ばれるでしょうし。 そういう人生の道しるべにもなると良いですね。

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