インタビュー
「株式会社 オガサ製工」

代表取締役 小笠原 孝彦

次の一手

では、この「ガルパワー」に次ぐ、次の一手として、こんな商品やサービスを作ってみたい、といったイメージがあられたら、教えていただけますでしょうか。

 うちは建築板金という分野で仕事をしていて、主だったものが金属屋根ですが、ガルバリウムを使った外装関係を行って、建物の外回りを作ってます、と言っても、それって人によっては何のことよってなったとき・・・
やはり、そこで生活する人が安心して暮らせる、そこで事業を営んでいる企業さんが安心して業務を続けられる。何か不具合があったときでも、うちに言えばすぐに対応してくれて、また安心した生活ができる、良い環境で業務が出来る。
そういった工事が出来たり、提供してるんじゃないかなと感じています。

 であれば、人だったり企業さんだったりが、安心して生活でき、安心して業務をできる。
それを我々がお手伝いさせてもらっている。
新しい屋根材を開発するだけではなく、本当に普段の防災とか、過酷になっている環境から人や企業を守るとか。
そういうようなことを続けていきたいと思っています。

 また地震がありましたが、南海地震がいつ来るか分からないのであれば、やはりこの防災に関することを、もう少し突っ込んでいきたいですし、環境の改善、職場環境の改善、生活環境の改善を屋根からしていく。
今ゲリラ豪雨とかも多いですよね。猛暑も多い。
そうなってくると、生活していく中でも働く中でも負荷がかかっている。その負荷に対して、屋根で解決できること、そういうところをもっと深堀していきたいですね。
やってよかった、快適になって楽になった、そんな声を聞ける業務の横展開、縦展開、深堀り、ここをフレキシブルに考えていきたいと思います。

そういった、屋根から始まる減災・防災、そして環境を守っていく、という社長の思いの中で、これからの目標、もしくは夢、もしくは野望のようなものがありましたらお聞かせいただいてもよろしいでしょうか。

 私の方としてはやはり、売り上げを幾らとか、業界ナンバーワンとか。それよりも、うちで働くことによって、その人が、地域の困ってることを解決できる仕事をしてるんだぜっていう、自信を持っている企業にしたいなと思っています。

 具体的に言うと、やっぱり若手ですね。
今、うちの会社も平均年齢が30前半ぐらいかな。若いっちゃ若いんですけど、彼らも10年20年経てばベテランとして生き残りをかける域に入ってきますので・・・
自信の持てる企業になるということは、彼らの仕事、彼らの生きざま、彼らのお客様から喜んでもらえている姿を見て、自分もあんなかっこいい仕事をしたいな、と思ってもらえる人が集まっていることだと思います。

 そういう人に集まってもらって、地域のために役立ちながら、自分の人生楽しんでるぞ、という人が増えていければなと。それが一番の目標かな。
会社の理念の一つにあるんですけど、人の役に立つ前に自分がもっと幸せになるべき、自分がまず仕事することで幸せに、幸せになったんだったら、それを地域のために、人のために役立て、それってかっこよくないかい?っていうね。

 そういう思いで、もっと若者に集まってもらいたいですし、集まってもらって、そういう思いを育んでもらいたいですね。

そういう方が一人でも多く集まる、もしくはそういう意識じゃなく入ってきた方も、そういう意識になってもらって、成長してもらって・・・
ふと会社内を見渡してみたときに、みんな楽しそうに仕事してるなって見えた時に、あぁ、夢が実現に向かってるなと実感するんでしょうね。

 たまにあるのは、お客様に喜んでもらえたって広報から聞いたんですって、すっごい笑顔で話してるんですよ。やりがいになっているみたいな。 何が嬉しいって、その従業員さんが自分のした行動をすごく誇りに思っている。 そういうのが一番、私としても会社を経営していてやりがいがある部分ですね。

 仕事として屋根の工事をやっていく中で、それを見てかっこいいな、こういう職人になりたいな、こういう仕事をしたな、お客様に喜ばれるな。
あぁプライベートも楽しんでるなって、若手に思ってもらえるのであれば、先輩方もちょっと誇りに思って、お互いの相乗効果がでるんじゃないかな。
先輩の姿を若手が見て、うちに集まってくれば嬉しく思いますね。
それは本当に先輩の励みにもなります。

ちょっと自分の話になってしまうのですが、学校を卒業して最初に勤めた会社で、上司が50代中盤ぐらいの部長だったのですが、入社1年目の私と同じ仕事をしてたんですね。住宅の設計だったのですが、お客様と打ち合わせをして、図面を引いて、役所に申請を出しに行く。
その時に、世間知らずだったこともあって、俺は30年後も今と同じ仕事を続けるのかって思ってしまった瞬間に、その仕事に対する熱量がぐんと冷めたのを覚えています。

逆に今の仕事は、入社当時に同じく50代中盤の上司が、本当にお客様との距離感が絶妙で、仏のようにお客様の話を聞くそのスタイルを見て、あぁこういう風に人と接するように自分もなりたいな、と思った時に上がった熱量との違いを、今、社長のお話を伺ってていて思い出しました。

こういう先輩のようになりたいなとか、誰かのようになりたい、もしくはこういう自分になりたいな、と思えることは、何事につけても、その人にとってすごい力になるのかも知れませんね。

 楽しそうに仕事も遊びもやってる人というのは、かっこいいですし、憧れますし、自分ももあんな風になりたいなって思いますよね。
それが例えば、単純な業務でもいいですし、得体の知れない分野でもいいですし。全然違う分野でよく分からなくても、とにかく専門にやっている人は、楽しそうで、この人すごいな、この仕事も面白そうって思うんですよね。
楽しく取り組む、楽しみながらサービスをする、というのは本当に大切なことです。

その先頭に立って、社長が今社長業を楽しんでいらっしゃるという風に理解してもよろしいでしょうか。

 かもしれないですね。多分そうだと思います。
私はいま楽しいです。

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